№3  「伊能忠敬の阿品測量」   

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 伊能忠敬は全国を測量して周り日本地図を作製したが、当時の地図としては極めて正確で欧米の人々もその正確さに驚嘆したと言われる。

 文化3年(1806年)3月28日には、伊能忠敬が阿品地域の測量を行っている。

 当日の天気は曇天。六ツ時(午前六時)から大野村(現在は廿日市市)丸石峠から測量を始め、地御前神社まで測量を行った。

 測量隊の一行は当日、地御前村本庄茂衛門宅、他に百姓出来蔵宅に止宿した。

 翌日29日は朝曇り、六ツ半(午前七時)頃出立し、地御前神社鳥居より測量を開始し、当日は井口村(現在は広島市)境まで測量を行った。

 写真の地図は伊能忠敬が測量したものの概略図であるが、詳細分があれば今から157年前の阿品地域が詳しく分かるあろう。

# by hirosan_kimura | 2008-12-15 10:06 | 地図 | Comments(2)

№2 「遊園地 広島ナタリー」   

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 現在、阿品三丁目のふじグラン・マンションのある場所に,昭和49年4月23日に当時西日本一と言われた「広島ナタリー」がオープンした。総工費は128億円、敷地面積は77,00㎡。

 ナタリー号という帆船が置かれたプールを中心に、当時は高さ65㍍で東洋一を誇る観覧車・ジェットコースター・その他遊園地の基本的施設が整備されていた。

 当時はJR阿品駅・広電阿品駅も無く、自家用車以外の来園者は今の広電阿品東駅を利用し、休日等は海岸沿いを列をなして歩いて遊園地まで行っていた。

 その後、巨大迷路・ループザループ・冬季にはスケートリンク等も整備されたが、入園料・園内の施設使用料も高く、平成に入り「スペースワールド」「呉ポートピア」などの競合施設の登場もあり、徐々に入園客も減少し年間の赤字も数億円に達するようになった。

 施設も老朽化しその補修には数十億円を必要とされ、資金的に対応しきれなくなった。こうして開設以来、近郊の子どものみでなく大人にも夢と思い出を残し、平成8年3月31日に20余年の幕を閉じたのである。

 この間912万人が利用したが、跡地利用として宿泊施設を備えた保養施設の計画もあったが実現せず、大型商業施設とマンションに生まれ変わったのである。

# by hirosan_kimura | 2008-12-14 10:53 | 娯楽 | Comments(7)

№1  「広電 阿品東駅」   

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 阿品東駅は宮島線新宮島駅~宮島口間が延長されたのに伴い、昭和6年2月1日に開業した。

 当時の駅は現在の国道2号線下り車線附近にあったが、西広島バイパスの開通に伴い道路が拡幅され、線路・駅舎ともに海側に移設された。

 それまでは下りホームは海に面し、ホームから魚釣りができたり、夏になると子ども達はホームから海に飛び込んで遊んでいた。
 
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 現在の駅名は「阿品東駅」であるが、開業当初は「阿品駅」。昭和29年1月1日には「地御前県病院前」。昭和47年3月1日には県病院の廃止に伴い再び「阿品駅」。

 平成13年11月1日には「JR阿品駅」と広電の駅名を統一するため、「田尻駅」が「広電阿品駅」に改称されたため、「阿品東駅」と改められた。一つ駅でこれほど駅名が変更されたのは、全国でも例をみないのではなかろうか。

 それにしても「阿品東駅」とは味気ない気もする。新駅名に改称するさい地元と協議があったのかは知れないが、「鰆浜駅」にでもなっていればと残念な思いがする。
 
 現在、一日の乗降客は500人を切り宮島線の中でも最も乗降客の少ない駅である。かつてはJR阿品駅もなく阿品で唯一の駅であった。

 ナタリー遊園地が出来た当時は「広電田尻駅」は開業していず、電車での来場者はこの駅で乗降し遊園地まで徒歩で行っていた。

そのため休日には来場者が列をなし、ホームに入りきれないほどの乗降客があった。また、阿品台から広島方面に通勤・通学する者もこの駅を利用していた。
 
 JR阿品駅・阿品台からのバス便・田尻駅の新設のため、阿品東駅の乗降客は僅かとなってしまった。阿品に最初に出来た駅ではあるが、現在の利用状況を見るとまことに寂しい限りである。

 また、この駅を利用するためには高い歩道橋の階段の上り下りが必要で、高齢者の増加も伴い利用者減に大きく影響している。

 しかしこの駅は海岸沿いにあり、上り車線はカーブしており電車の写真を撮るには絶好の場所と言うことで、全国の鉄道写真マニアには有名らしい。

# by hirosan_kimura | 2008-12-13 14:22 | 広電 | Comments(0)