№10 広島電鉄「新宮島駅」
2008年 12月 22日
現在の広電宮島線に今は無い駅があった。それは「新宮島駅」である。西広島バイパス出口が国道2号線を跨いだ橋脚の下の海岸添い附近である。
広島電鉄宮島線は、己斐~草津間が大正11年8月22日、草津~廿日市間が大正13年4月6日に営業開始された。
廿日市~宮島口間は地御前以西が海岸の埋立を要し、完成までに日数を要するため開業はとりあえず地御前までとされ、大正14年7月15日に営業が開始された。
宮島に渡航するには地御前駅から連絡船乗り場まで離れているため、そこまで歩いて行くか自動車を利用するため、人々は不便を強いられていた。
大正15年7月15日には線路が延長され「新宮島駅」の開業により、宮島へ渡航する人々の利便性が一層増すこととなった。
新駅は仮停車場であったがその設備は、乗降場・側線・本屋・便所・電話機とあり、列車保安法は閉塞信号機とある。
昭和6年2月1日に宮島線が宮島口まで延長され、同時に新宮島~厳島間の航路が廃止されたため、同日に「新宮島駅」は廃止された。
上の写真は小さな物を拡大したので鮮明でないが当時の駅舎で、左上は今は無い「火立岩」である。
下の写真は反対方向から見た、駅のあった附近の現在の様子である。
# by hirosan_kimura | 2008-12-22 05:25 | 広電 | Comments(0)