№1 「広電 阿品東駅」
2008年 12月 13日
阿品東駅は宮島線新宮島駅~宮島口間が延長されたのに伴い、昭和6年2月1日に開業した。
当時の駅は現在の国道2号線下り車線附近にあったが、西広島バイパスの開通に伴い道路が拡幅され、線路・駅舎ともに海側に移設された。
それまでは下りホームは海に面し、ホームから魚釣りができたり、夏になると子ども達はホームから海に飛び込んで遊んでいた。
現在の駅名は「阿品東駅」であるが、開業当初は「阿品駅」。昭和29年1月1日には「地御前県病院前」。昭和47年3月1日には県病院の廃止に伴い再び「阿品駅」。
平成13年11月1日には「JR阿品駅」と広電の駅名を統一するため、「田尻駅」が「広電阿品駅」に改称されたため、「阿品東駅」と改められた。一つ駅でこれほど駅名が変更されたのは、全国でも例をみないのではなかろうか。
それにしても「阿品東駅」とは味気ない気もする。新駅名に改称するさい地元と協議があったのかは知れないが、「鰆浜駅」にでもなっていればと残念な思いがする。
現在、一日の乗降客は500人を切り宮島線の中でも最も乗降客の少ない駅である。かつてはJR阿品駅もなく阿品で唯一の駅であった。
ナタリー遊園地が出来た当時は「広電田尻駅」は開業していず、電車での来場者はこの駅で乗降し遊園地まで徒歩で行っていた。
そのため休日には来場者が列をなし、ホームに入りきれないほどの乗降客があった。また、阿品台から広島方面に通勤・通学する者もこの駅を利用していた。
JR阿品駅・阿品台からのバス便・田尻駅の新設のため、阿品東駅の乗降客は僅かとなってしまった。阿品に最初に出来た駅ではあるが、現在の利用状況を見るとまことに寂しい限りである。
また、この駅を利用するためには高い歩道橋の階段の上り下りが必要で、高齢者の増加も伴い利用者減に大きく影響している。
しかしこの駅は海岸沿いにあり、上り車線はカーブしており電車の写真を撮るには絶好の場所と言うことで、全国の鉄道写真マニアには有名らしい。
by hirosan_kimura | 2008-12-13 14:22 | 広電 | Comments(0)