№789 廣島電鉄の延伸
2020年 01月 18日

広島電鉄は昭和6年に「広電宮島口」まで鉄道が延長された。その後宇品港に軍事物資輸送強化する為、紙屋町・鷹野橋経由の宇品線を直接比治山沿いに宇品港に直通運航する計画が出された。当時は物資が不足しており鉄製のレールの捻出は困難であり、昭和19年7月21日に宮島線廿日市~宮島口間下り線線路を撤去し新線に活用した。このため一時阿品付近では単線運行で営業されていた。単線が複線に復旧したのは6年後の昭和25年7月24日のことであった。
昭和6年に宮島口まで延長され、それ以降延長されたのは僅かな距離の宇品線の延長のみと言われている。
しかし、過去に渡って延長計画が全くなかったわけではなく、「広島瓦斯電軌」時代には松江・別府・福山等他市への、路面電車建設計画もあったが実現していない。
この他、岩国線・呉線の計画もあった。
大正8年12月20日には呉線の免許申請が出された。これは広島から呉の三津田付近を終点とする新線の整備計画であったが省線(現在のJR)競合するとの理由で却下されている。
これ以外に、「宮島~岩国間」「横川~国道54号経由~高田郡甲田町間」新線整備計画もあったが実現していない。
上図は実現しなかったが「宮島口~岩国間」の路線計画図である。この計画は「宮島口~対厳山」から山側に方向転換しJRを横切り「鯛の原」「物見」「大野中央」「大野浦」「宮浜温泉」「八坂」「玖波」「大竹市役所」方向転換し山側に入り「立戸」「広電大竹」「大竹元町」「木野」駅となっている。
岩国市に入り「関戸」を通過し「広電岩国」駅となっている。「広電岩国は」錦帯橋の近くで岩国城に上るロープウエイ駅付近となっている。
宮島口~岩国間の総延長は150㎞となるが少し長すぎる気がしないでもない。線路が蛇行しているためか、図が潰れているのでどこかの駅間の距離が間違ってるのかも分からないが、実現していれば現在の広電営業距離と比較にならない営業距離である。
経営的に成り立たないためか、それ以外の理由があったのかは分からないが、実現していれば大野付近住民の交通の利便性今と比較にならないであろう。
また、錦帯橋付近へ観光に行くのに一層便利になっているであろう。今回は「阿品」に関係ない話題を掲載してみた・
by hirosan_kimura | 2020-01-18 11:33 | 広電 | Comments(4)

あと,よろしければ岩国延伸のルートや計画などが記載されている資料名を教えていただければ幸いです。
コメントありがとうございます。この件は偶然目にした記事を載せたもので、これ以上詳しいことは分かりません。詳しくは広電にでも尋ねられたら良いかと思います。