№675 地御前の地名(15)
2014年 12月 04日
後に控えた後山町の巻
「部落めぐり」の最終回として、当後町がその名にふさわしく最後の便りをいたします。この部落は、役場の後に当たり、また背後に山を控えているので「後山」と言われるのかも知れません。狭い地域ですが、家屋が密集しているので世帯数は六四もあり、人口は二七一(男一二六、女一四五)となっております。
部落の特徴といっては別にありませんが、他部落に無いものとしては建具店が二軒(高橋、小方)あります。また特記事項としては消防用水池が有ります。逓信病院へ通ずる広い道路端、山の下に有るこの池洲は、一昨年の二月下旬から三月上旬えかけて完成されたもので、消防用水として万一火災の折の力強い水源であります。これは消防団の方々と部落民および周辺部落の労力奉仕によって堀り下げられたものですが、当時の御協力を振りかえり、深い感謝を捧げる次第であります。
「部落のお金は会計担当の方に聞かなければよく分かりませんが」毎月電燈料を各世帯から二十円徴収して支払った余りと毎年二回行われる道作り奉仕出不足代金とを合わせて積立になっているものと思います。
保健衛生その他の面で他部落との協力をお願いしてこの稿を終わります。
(昭和30年1月1日 総代木戸記)
注 一部紹介の無い部落は{ぢごぜん広報}が欠番しているため。