№646 調整池
2014年 07月 24日
この調整値池は阿品台ニュータウン造成時に造られ、団地の西側98㌶の流域から流れる雨水を調整し下流に放流している。
調整池の貯水面積は約8,600㎡で平常時の水深は約4・6㍍、満水時の水深は6・6㍍で見た目よりは深くないようである。貯水量は4万2,500立方㍍とされている。
この貯水池は団地内に大雨が降った際、一気に下流に大水が流失しないよう水量を調整しながら放流しているが、阿品二丁目地内の田畑などの灌漑用水の役目を果たしている。
しかしこの調整値池の完成時には下流にたくさんの田畑があったが、JR駅の新設などによりこの地の利便性が増し、田畑を埋め立てて住宅地が造成され残された田畑も僅かとなってしまった。
流出水の調整機能としての役割は残るが、溜池用としての役割は近い将来には終わるのではなかろうか。
ダムが完成して誰かが放流したのか鯉などが繁殖し、子どもたちがダムの周辺で魚釣りをしていたが、遊んでいた子どもが溺れ死んでからはダム周辺は立入禁止となっている。
また堰堤の脇に歩行用階段があり、阿品駅を利用する廿日市西高校の生徒や地域の人達が利用していたが、この通路も防犯上の理由から閉鎖され、ダム周辺には近づく人も無くひっそりとしている。
しかしダム周辺の法面には自然の樹木が残された場所もあり、小さな湖水ではあるが水鳥などが遊泳していることもある。
周辺が開発し尽くされた阿品ではあるが、唯一残された広い空間ともいえる。
by hirosan_kimura | 2014-07-24 11:51 | その他 | Comments(6)
春には、この堰堤のすぐ下にある“あじな桜”を、近隣の桜の中でも真っ先に咲くあじな桜を毎年撮影しに出かけますが、心配性の私は、少々老朽化したような堰面を見ていると雨が降るなどして決壊することはないのだろうかと思ってしまいます。
子供の頃は、底なし沼だ!と行って近寄りませんでした。あと、人が溺れたというのは本当だったんですね。大人になってから懐かしくて行ってみましたが、思っていたより小さかったのが印象的です。