№610 「ナタリー」新駅の開業に期待
2014年 02月 02日

昭和49年4月の開業以来、順調に業績を上げてきた。昨年(昭和62年)の入場者数は六十万人で、一昨年の四十三万人に対し45㌫のアップ。好評の要因は一昨年新設した「巨大迷路」と「屋外スケートリンク」。巨大迷路は広さ二千六百平方㍍、十種類のコースがあり毎週変えることが出来る。四つのチェックポイントを経てゴールするまでのタイムを競うもので、全国各地の迷路ブームを受けて入場者の45㌫がゲームに参加した。
屋外スケートリンクは例年入場者の減る十一月から二月末のシーズンオフを補って昨シーズンは八万人、今年も出足がよくそれを上回る見込みという。また健康産業を取り入れて始めたプールやエアロビクス、ジャズダンスなども好評を博した。
ナタリーでは今年の新企画として、メリーゴーランドを一億九千万円かけて四月から建設するのを始め、三月中旬には「春の祭事」として人気アニメ「ドラゴンボール」のイベントが始まる。キャラクター商品の発注、八十体の人形制作と早くも準備は半ばを迎えている。
「人に夢を売る」ことをモットーとするナタリーでは、入場者に別世界に足を踏み入れるような感覚を味わってもらおうと、園内の美化にもいっそう力を入れている。
しかしナタリーが発展するにはいくつかの問題もある。一つは敷地が狭いこと、海と道路に挟まれて拡大する余地がほとんどない点である。同社では立体構成による敷地の有効利用でそれを乗り切ろうとしている。
あと一つは道路の渋滞。二号線は広電田尻駅あたりから宮島口を過ぎるまで慢性的渋滞が続いている。山陽道が岩国まで開通すればいくらかは好転するかもしれない。また「JR新阿品駅」が実現すれば、足の確保にいくらか役立つかもしれない。
順風満帆と思えたナタリーも、他の大型レジャー施設の開園等による入園者の激減や、老朽化した大型プールの改修などに耐え切れず平成8年3月31日に閉園してしまった。
by hirosan_kimura | 2014-02-02 07:13 | 娯楽 | Comments(0)