素人が調べたもので誤りも多々在ろうかと思いますが、気のついた点はご指摘を頂き、古い資料や写真等があればご一報いただければ幸いです。


by hirosan_kimura

№451 入院患者さんとの交流

e0125014_15103073.jpg

 今から50数年くらい前に、鰆浜には県立地御前病院と吉田病院の二つの病院があった。長期入院患者の人は県病院で190名くらい吉田病院は20名くらいであったのではなかろうか。

 県立病院は公立なので規則も厳しく、入院患者の人と地域の人との交流も少なかったが、吉田病院は私立のせいかも分からないが、入院患者の人は比較的自由に病院外に出入りなどをして時間を過ごしておられた。

 吉田病院は家のすぐ隣であったので、子どもたちも入院患者さんと様々な交流をしていた。長期入院していた人の病室は殆どが個室で、中には6畳から8畳くらいの畳敷きの部屋もあった。

 入院患者の人は結核の人が多かったように思うが、親からは結核が移るので余り患者さんと接しないように言われることもあった。入院患者の人は病状が固定していたのか寝たきり状態の人も見かけず、見た目には体に異常は見受けられない様子で、長期入院で暇を持て余して居られる状態であった。

 病院の先生公認なのかこっそりなのかは分からないが、すぐ前の海岸でアサリを掘ったり釣りをする人もあった。時には患者さんと一緒に小船で沖に出て魚釣りをすることもあった。釣った魚を病室で電熱器で焼いてこっそり食べたこともあった。患者さんは病院の食事に飽きてたまには変わったものを口にしたかったのかも分からない。

 このようなことをしているのをお医者さんや看護婦さんに見つかって怒られることもあったが、ひどく怒られる訳でもなく性懲りもなく何回か同じことを繰り返していた。

 親に見つかっても一応は怒られるが、怒鳴りつけられるようなこともなかったように思う。時には患者さんがお見舞いで美味しいお菓子を貰ったので食べにくるように誘われることもあった。当時は今のように美味しいおやつがある訳でもなく、喜んで食べに行っていた。

 病室に行くと数人の患者さんが花札などしておられることも良くあった。傍で見ていて何となくルールを覚えたり、分からないことは教えてもらったりしてその内、子ども同士で花札をして遊ぶこともよくあった。

 「猪鹿蝶」「あかたん」「ななたん」などの言葉を覚えた記憶が残っている。

 病室に入り込んでお見舞いのお菓子を一緒に食べたり、花札で遊んだり、患者さんと小船で釣りに行ったりなど、今の時代では考えられないがのんびりした時代であったのだろう。
by hirosan_kimura | 2012-05-03 15:54 | 子どもの生活 | Comments(0)