№439 昔の遊び「花飾り」
2012年 04月 20日
今では多くの田畑が宅地化され、家と家の間にたんぼや畑が見受けられる程度となり遠くまで見渡すことも出来ない。
春になるとたんぼ一面にれんげの花が咲きほころび、花の絨毯を敷き詰めたような美しい風景が広がっていた。
今ではたんぼも少なくなりこのような美しい風景も見られないが、JR阿品駅のすぐ裏に残されたたんぼにれんげの花が咲いている。思い違いかも分からないが、昔はもう少し蓮華が密集し葉も緑が濃く、れんげの花も大きく鮮やかな赤に近いピンク色であったような気がする。
蓮華の繁ったたんぼは気持ちが良いので、子どもたちは中を走り回ったり寝転がったりしていた。
れんげは農作物で無いので、踏み荒らしても余り怒られることもなかった。れんげはたんぼの土を肥やすためのものだと聞いたような気がする。
男の子は走り回ったり寝転んで遊ぶ程度であったが、女の子はれんげの花を茎と一緒に摘み取り、花束にしたり首飾りなどを器用に作って遊んでいた。
また、何本も束にし花の輪を作り王冠のように頭に被ったりしていたが、よくもあんなに綺麗に作れるものと感心したものである。
クローバーの花と茎はれんげによく似ているので、道端の花を摘み取りれんげの花飾りと同じように作ったりもしていた。
当時の子どもたちは、今のようにおもちゃを買ってもらう訳でもなく、男の子も女の子も自然の植物などを材料にして、様々な工夫をしてよく遊んでいたものである。