№422 国道の舗装   

№422 国道の舗装_e0125014_9422431.jpg 新しい国道が阿品付近に完成したのは昭和7年3月、今から80年前である。

 国道が舗装されたのは昭和11年で、道路が完成して約4年間は砂利道のままであった。今ではアスファルト舗装であるが当初はコンクリートの舗装であった。

 舗装がコンクリートからアスファルトに換わったのは、昭和30年代の初めごろであったように思う。

 請願年月日・請願者は不明であるが、国道舗装に関する請願書がある。請願して直ちに舗装されたとは考えられないので、請願年月日は昭和8・9年頃、請願者は地御前村長、相手方は県知事か国に対してではなかろうか。


請願書
 国道二号線佐伯郡五日市町以西本村字鰆浜間に於ける改修工事は、今や竣工を告げたる如くにして、既に県の支配に移管せられたる趣なるも、五日市町より宮内村字串戸港の区間はアスファル舗装工事を此時に施され車馬の行通上遺憾なきに到れるも、此処以西に至りは撒布せられたる栗石路面に露出したるまゝ放任しあるを以て、車馬の行通上甚だ困難を感せり。

 特に本村字田屋沖島橋前後に到りては、国道として著しき急勾配にして栗石路面に散乱し在るか為、交通の車馬等は之か為、特に支障を帰せり。

 又、近時は荷物の運搬は大半陸路に拠るを便をするを以って、本県と山口県との交渉は倍々頻度の度を増すの際の方り。

 斯の荒栗石の為、車体破損し操縦者の負傷したる例ありて、通行者間に怨嗟の声あるは甚だ遺憾とする処なり。

 斯々の如きは産業を専念するの秋に方りては、一日も早く適当なる舗装工事を実施せられし事を暁望して止まさる次第に付、何分の御詮議を以て御実行の儀及請願御願候也。

by hirosan_kimura | 2012-01-16 11:05 | 道路 | Comments(0)

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