№397 阿品の旧国道
2011年 08月 06日
旧国道が整備されるまでの阿品付近の道路は、海岸沿いに人がやっと通れるような道があったに過ぎない。
主要道路と言えば、宮内から奥に入り阿品の山の裏の鑓出しを通り大野に至る旧山陽道であった。この道は古くから使われ大名行列が通れる程度の道であった。
明治11年4月に、廿日市以西の道を海岸沿いに整備する工事が着手された。
明治11年9月30日、地御前村 村上伝三郎他5名より阿品沖海岸開墾願いが出された。この開墾は海の埋立により新しい田畑を開墾し、堤防を新道路用地とするためのものである。
明治12年7月5日に「阿品浜」沖に「阿品新開」が築調され、堤防の汐止めがされている。
同年には宮内境から大野までの旧国道が完成した。
道幅は3間以上で、海沿いは高さ二尺余りの石積みとなっていた。この道路はその後拡張され新国道となったが、位置はJR阿品駅前付近は旧国道とほぼ同じ位置である。