№188 昔の遊び「ぱっちん」
2009年 08月 03日
一昔前の男の子は「ぱっちん」を夢中になって遊んでいた。阿品では「ぱっちん」と言っていたが、全国的には「めんこ」、大阪では「べったん」と言うらしい。
「ぱっちん」は厚紙で出来ており、トランプを一回り小さくした大きさであった。
表側には様々な当時のヒーローの顔が印刷してあり、これを集めるのも楽しみであった。
これらは、時代劇・相撲取り・西部劇・野球選手・映画のスター等の顔が印刷されており、絵柄を見るだけでも楽しいものであった。
時代劇では嵐寛寿朗・市川右太衛門・大友柳太郎、西部劇ではゲーリー・クーパー タイロン・パワーなどと言うのもあった。
その他、猿飛佐助・赤胴鈴之助・ターザン・鞍馬天狗など、当時の子ども達がワクワクするような図柄ばかりであった。
この遊びには自分の「ぱっちん」を地面に勢い良く叩きつけ、相手の札をひっくり返せば自分の物となる。地面にばら撒いた相手の札を、横に置いた箱の上の札をめくり落とし、相手の札の上に乗せれば貰えると言う遊びなどがあった。
自分の札の強さを増すため油などを染み込ませ、ルール違反だと揉め事になることもあった。
強い相手に自分の札を全部獲られ泣いて家に帰ると、母親が相手の家にお詫びを言って返して貰いに行くようなこともあった。
学校から帰るとすぐ「ぱっちん」を始め、暗くなるまで夢中で遊びすぎ、学校からあまり「ぱっちん」で遊び過ぎないようにと、注意が出るほど遊んだ遊びであった。
by hirosan_kimura | 2009-08-03 05:31 | 遊び | Comments(0)