№122 新宮島遊園
2009年 04月 15日

はっきりした年代は分からないが、今から40年くらい前に「新宮島遊園」が開園した。場所は鰆浜と阿品の間の鉄道沖の山の一帯である。今は荒れ果てている。
この山は「監視山」と言われたように、周囲を見回すのに絶好の場所である。遠い昔には敵軍の行動を見守るという、軍事上の情報蒐集の拠点場所であった。(№11参照)
今では信じられないが、かつては松が生い茂り「まつたけ」も良く採れていた。また、国道側斜面には絶えず清らかな水が流れ落ちていた。喉が渇いた時ここを通りかかったら、この水で喉を潤していた。
夏になると前面の「お上がり場」にたくさんの海水浴客が訪れていたが、泳いだ後この水で体を洗ったりもしていた。
串戸在住であったこの山の持ち主の人が、この山に遊歩道を整備され、周辺に桜・つつじ・椿などをたくさん植え、食堂や休憩所などの施設や、簡易な遊具等も設置され遊園地を開園された。。
広島湾を見下ろす景色の良い場所なので、子どもづれの人が親子で遊びに来ていた。また、桜やつつじの季節には花を見物しに訪れる人もあった。

その内、台風により建物も壊れてしまい、いつの間にか閉園してしまった。
この山は展望も良く、JRや広電の駅にも近く交通の便が良いので、一時は住宅地に開発される話もあった。
その後、この計画はどうなったのかは分からないが、阿品に残された数少ない緑地帯である。かなわぬことではあろうが、いつまでも今のまま残って欲しいと願うばかりである。
by hirosan_kimura | 2009-04-15 04:33 | 娯楽 | Comments(0)