№11 監視山
2008年 12月 23日
鰆浜と阿品を分断し海岸まで伸びた丘を「監視山」と言う。また「神馬山」「勘七山」との呼称もある。
先端部は「神馬鼻(じんねいばな)」「神めいの鼻」「神馬山鼻」「神馬ガハナ」等の地名が伝えられている。
高さは約40㍍で、拝床山と田尻山の中間にあり、前面に海を控え似の島や厳島が眼下に見える。
阿品谷の奥から更地峠を越えれば、大野村海岸方面の情報が入手でき、中山峠を通れば旧山陽道の情報が入手できる。
又、尾根伝いに神能山に登れば遠方まで見渡せるため、敵軍の行動を見守るという軍事上の情報蒐集の拠点と言われた古地名である。
国道の新設のため先端部は大きく削られているが、かつては松の木も生茂り昭和30年代頃までは「まつたけ」も沢山採れていた。
今では信じられないが、国道側の丘からから清い水が流れ落ちていたが、いつの間にか涸れてしまった。
阿品側は一時「新宮島遊園地」として整備され、皐月や桜の鑑賞に人々が訪れていた時代もあったが、次第に廃れて行き今は荒れ放題となっている。