№559 阿品の遺跡
2013年 07月 17日
しかし遺跡らしきものは幾らかはあるが、消滅したり荒れ果てて今ではその痕跡をたどることすら難しい。
①阿品山1号古墓 五輪塔
②阿品山2号古墓 五輪塔
③阿品積石塚 高さ3、5m、径10m、周囲35mと大きくはないが形の整った下方上円墳で古墳期前期の1200年前の遺跡と伝えられていたが、発掘調査の結果室町時代後半のものと判明した。発掘では土師質土器・磁器・スラグ等が出土している。この積石塚は阿品台造成のため消滅してしまった。阿品で唯一形あるものだったので惜しいことである。
④おかの奥谷古墓 五輪塔
⑤阿品団地斜面1号貝塚 貝層・土師質土器
⑥阿品団地斜面1号古墓 五輪塔
⑦本田家敷地内古墓 五輪塔
⑧阿品団地斜面2号古墓 五輪塔
⑨阿品団地斜面3号古墓 五輪塔
⑩阿品団地斜面2号貝塚 貝散布
⑪新宮島遊園地内古墓 五輪塔
いずれも中性時代のものと推定されている。③の阿品積石塚以外は正式な調査もされていず、遺跡としての重要度はさほどでもないのであろう。
現地を確認していないが今でも何かの痕跡が残されているのであろうか。子どもの頃に山裾に貝殻が散らばっているのを見たことがあったがこれが貝塚だったのだろうか。古い時代のものと思わないのでだれかがアサリを食べて捨てたのだろうくらいの認識しか無かった。興味のある人は遺跡の痕跡を探してみるのも面白いであろう。
今では昔の面影が残っていないほど変わってしまった阿品であるが、これらの記録がのこされているのは古い時代より阿品に人が住んでいた証である。